腰痛について ~経験して学んだ腰痛の対策、予防法と消防の職業病について~

今年は暖冬のようで、地元の方も雪が降る日が少ないです。 おかげで朝の雪かきに追われることもなく、なかなか平穏な朝を迎えられて助かっております。 雪国の朝は雪かきと道路凍結との戦いですからね。

ところで今回の記事は、雪かきからの「腰痛」についてのお話です。

雪搔きとギックリ腰について

経験されたことがあればわかると思いますが、雪かきってなかなかに重労働です。 そのせいもあってか、僕の人生初のギックリ腰は雪かき中に発生しました。

消防に就職して2年目の冬だったと思いますが、ちょうど人生で一番体が鈍ってる頃でした。 職場に慣れ、田舎の勤務なので仕事も多くなく、さらには訓練もほとんどない。 そして飯当番なので、最後に残ったご飯は全部自分が片付ける。 そんな環境のせいで、体重と見た目が一気に変わっていた時期でした。

たまの体力錬成、気合いを入れて家の駐車場の雪かきを開始。 ちょっと多めの雪を持ち上げたら、グキっとなりました。 腰の角度が変わらないように変な姿勢を保ちながら、ゆっくりと家に入り、そのまま崩れ落ちました。

たまたま2日間の休みの日だったので、とりあえず安静にし、休み明けに普通に職場に行きました。

ちょうどその頃は通信員勤務がメインだったため、あまり腰に負担をかけずに勤務できました。 飯当番や掃除も、父親から借りたコルセットを使用してなんとかこなすことが出来ました。

この人生で初めてのぎっくり腰は、確か27歳の時でした。 この年でもぎっくりになるんだなぁ…なんて、ちょっとショックを受けました。

僕の腰痛(ぎっくり含む)の歴史と癖

とはいえ、実は僕は腰痛持ちでした。

最初の腰痛は、大学生の頃。 当時、運動量が減ってきたのに食べる量は変わらず、そしてお酒も飲むようになったため、急激にお腹が出てきました。 いわゆる、ビール腹です。

20歳になったばかりでビール腹?となりそうですが、怠惰な大学生はそんなもんです。

ちょうどこの時から、慢性的な腰痛が出るようになりました。 この時は体重の増加と筋力低下が原因だったと思います。 少し痩せたら痛みがなくなりました。

ですが、これ以降、疲労が溜まると腰に違和感、酷いときには痛みが出てくるようになってしまいました。

そんなカラダになってしまい、迎えた27歳の冬、初のぎっくり腰。 そして今から2年前、2度目のぎっくり腰をやっております。

こっちは仕事中(午前中)だったのですが、一日をなんとかこなし、早退して整体に行かせてもらいました。

ぎっくり腰を含む腰痛の原因は2つあり、神経か筋肉の損傷によるもの

この2回目のぎっくり腰で、人生初の整体に行ったのですが、非常にためになりました。

整体の先生によると、今回のぎっくり腰の原因は、疲労蓄積で固まった筋肉が悲鳴をあげた状態とのこと。

一般的に腰痛の原因は、大きく分けてふたつあります。 それは、神経の損傷によるものと、筋肉の損傷によるものの二つです。

神経の損傷とは、椎間板ヘルニアなどにより神経に刺激が与えられている状態です。 こちらの場合は、原因が骨の変形などによるものですので、現代の医学では手術を勧められます。

筋肉の損傷とは、背筋などが捻挫状態、又は筋断裂状態にあることです。 ぎっくり腰の場合はこちらにあたり、主に背筋の捻挫です。 程度が重いと、筋断裂を起こしていることもあります。

僕もそうですが、普段の姿勢が猫背になっている人は、慢性的に背中側の筋肉が無理矢理引っ張られた状態になっています。 背中側の筋肉たちが引っ張られたままになると、筋繊維が損傷してしまい、断裂を起こしやすい状態になってしまいます。

筋肉の構造は、ゴムをイメージしてもらうとわかりやすいです。 少し古くなったゴムを使おうとして引っ張った瞬間に切れたことってありますよね? ゴムは古くなると固くなり、所々に裂け目が出来ますが、この状態で引っ張るとブチッと切れます。

筋肉も同様に、ずっと引っ張られた状態が続くと小さな損傷が起きてしまい、その状態から強い力で引っ張ろうとするから筋繊維が切れてしまう、という仕組みです。

腰痛の対策について、それはブリッジと、普段の動きを見直すこと!

なんとなくぎっくり腰のメカニズムは説明してみましたが、じゃあ予防策はないのか?という疑問にたどり着きます。

実は、2回目のぎっくり腰の時、数日整体に通ってほぐしてもらった時に、先生から予防策を教わりました。

要は、凝り固まらないようにする必要がありますよ、とのこと。 それには、ブリッジがいいとのことです!

ブリッジって、小学校の体育の授業でやった、あれです。 仰向けに寝た状態から、手と足で床を押して体を持ち上げる、あれです。

ブリッジをするには、一見すると腕と足の筋肉を使うように見えますが、 肩から足先にかけての体の裏側の筋肉を総動員させる必要があります。

中でも普段の生活ではあまり正しく使うことが出来ない背中の筋肉を、きちんと縮めた状態で力を出すことができます。

筋肉の構造で力を発揮する方法はアイソメトリック、コンセントリック、エキセントリックと3種類あります。

説明はここでは省略しますが、ぎっくり腰を起こすのはエキセントリックの状態で、ブリッジはコンセントリックからのアイソメトリック状態になります。

こうすることで、通常の緊張状態から緩める方向に稼働することにより、背中の筋肉をほぐすことが出来る、というメカニズムです。

ちなみに、ぎっくり腰で病院にかかると湿布とコルセットを処方され、安静にしろと言われて終わりになりますが、これに従うだけだと根本的な解決にはなりません。 もちろん、治療としては湿布・固定・安静の三点セットが有効だとは思いますが、これらは対策ではないため、僕のようにどこかで再発する可能性が高いです。

腰痛やぎっくり腰などの腰回りのトラブルを防ぐには、上記のようにケアする方法をすること、 重い物を持つとき、強い力を出すときは腰を入れることなどが重要になります。

まとめ…腰痛は、消防職員の職業病

ということで、今回は腰痛について解説なり体験談なりと長く書いてしまいました。

ですが、まだ補足が必要ですので、それはまた別の機会に書こうと思います。

最後になりましたが、僕の職場での腰痛について。

消防に限らずですが、医療現場に近い人達って職業病としての腰痛が結構あるんですよね。 介護職、看護職なんかがそうです。

普段から自分と同じとか、自分より重い人達を相手にしてます。 日常生活だと、そんな重さを扱う事ってないんですよね。

消防もそうです。 救急活動中はぐったりした人を狭い通路や階段を通って搬送しなければなりませんし、 火災現場では長時間管そうを持ったまま突っ立ってなきゃないです。 (実際には動き回ってますが)

それでも助けを求める119番通報があれば出動するので、現場でうずくまってしまわないよう、 仕方なくコルセットを巻いて活動しているというわけです。

ですが、上記のとおり、コルセットは根本的な解決にはなりません。 むしろ慢性的な痛みの原因になりうるもの、と認識しておいたほうがいいでしょう。

もし現在、すでに腰痛を患っている方や、寒さのせいでぎっくり腰になった方がいらっしゃったら、 まずは安静にして適切な治療、良くなったら予防に切り替えることをおすすめします!

今日はこの辺で。