保護ゴーグル、初見参! ~スタンダード・プレコーションを、基本に忠実~

今日は珍しく、日記的なものを書いていこうと思います。

と言うより、思ったことを書くだけなんですがね。現役の皆さんには、「こういう意見もあるんだな」くらいで思ってもらえればと思います。

感染防止には、手袋、マスク、ガウンともうひとつ

先日の当番、車付けは救急隊でした。 うちは選任というものではなく、その日の当番者で資格等を確認し、その署所にある車に割り当てる、という体制をとっています。

その日の救急出動の中で、こういった概要の事案が入りました。

「60代男性、吐血。咳き込んだら血を吐いた」

吐血と言う内容ですが、咳き込んだ時に血が出るのは「喀血」と言います。が、ここでは無視しましょう。

出動に際し、うちの所属では救急隊員はほとんどが手袋(使い捨て)、マスク、ガウンの3つを着用しています。

ですが、今回、僕はゴーグルを着用しました。 ちなみに、この日の救急隊3名のうち、ゴーグルをしたのは僕だけでした。

スタンダード・プレコーションとは?

救急だけでなく、医療関係者にはスタンダード・プレコーションという考え方を指導されます。 和訳すると「基本的な事前警告」といったところかと思います。

平たく言うと、感染防止です。

実は、感染防止の基本装備として教わるのは、手袋、マスク、ガウン、そしてゴーグルなんですね。

例えば交通事故の現場をイメージしてください。 血だらけかもしれません。 内臓を損傷していて、近付いたら血を吐き出されるかもしれません。 その人が、血液を介して人に移る感染症、例えば肝炎ウィルスを持っていたら、血がかかってしまった救急隊員は、感染する恐れがあります。

そういったいわゆる二次災害(広い意味ですが)を防ぐ、というのが、スタンダード・プレコーションの考えです。

なぜゴーグルを着けないのか?

というわけで今回の事案、僕だけがゴーグルを装着して出動しました。 結果、血を撒き散らすレベルの重症ではなかったので、正直言うとゴーグルの装着は不要だったかもしれません。

でもそれは結果の話。 実際に突発的な咳で血液が飛んできて、目に入ったら?と考えたら、不安です。

皆さんが装着しないのは、周りが着けてないから、とかそんな理由だとは思います。 実際、僕も普段は用意しているだけで装着しませんし。 そもそも今回初めて着けましたし。 たまたまもらった物なんですけどね。

まぁ僕は買ったわけではないので、工業用の保護ゴーグル(多分千円もしない)みたいなものを用意していますが、正直これを毎回着けたい、とは思えません。曇りやすいですし。

ただ、少しお金を出せば、軽くて着けてても違和感がなく、曇り止め機能も備えている物が多く売られています。

それで治療が必要な病気に感染するリスクが下げられるなら、安いもんじゃないですか?という話です。

ちなみに地元の救命センターに勤務するドクターは、オークリーのゴーグル(サングラス?多分度入り)を常に装着しています。

僕、それが欲しいです。

今日はこの辺で。