バイタルサインの正しい理解、普段から知っておくこと! ~あなたの心拍数、正常ですか?~

今夜は映画シン・ゴジラが放送されていますね。 住民を避難誘導する東京消防庁の皆さん、頑張ってください!

というかフィクションであってください。 本当にゴジラが出現したら困ります(笑)

というわけで今日はバイタルサイン、中でも心拍数について書いていきます。

普通だと思っていたのに、普通ではなかった隊員

我々消防は、基本的にサイレンを鳴らして出動するごとに報告書を作成することになっています。 これを1事案1報告と呼んでいます。

で、先日、救急出動した時の報告書を、同僚が作成していた時の話です。

同僚「心拍数って、いくつから徐脈でしたっけ?」

自分「60回を切ったらだよー」

同僚「60回?んじゃ俺、普段から徐脈じゃん!」

つまり、同僚は常に異常だったようです!

正常とされている心拍数とは

心拍数とは、一分間に何回心臓から血液を送り出しているか?を表しているものです。

皆さんが生きている間、血液を全身に巡らせるため、心臓は絶え間なく動いています。 緊張したり、激しい動きをしたりすると、心拍数が上がると思います。 これは、血液を多く送り出し、全身に多くの酸素を運ぼうとするからです。

そして、正常な心拍数は、一分間に60回から100回と定義されています。

また、60回未満の状態を徐脈、100回を越えると頻脈と呼んでいます。

ちなみに、一般的には年齢によって心拍数も違うと言われています。 小さい子は平常時でも100回近いですし、胎児は180回くらいですからね。

あと、一部の理論で「生涯において、総合的な脈拍数は決まっている」という話もあります。 例えば、象とネズミを比べてみると、象の心拍数は一分間におよそ30回、ネズミは一分間におよそ200回(!)ですので、象は寿命が長く、ネズミは短命、なんて話ですね。

実はスポーツ選手は徐脈?

ちなみにこの同僚が、自分は医学的に見ると異常という話をした時、その日の当番者7名のうち、3名が徐脈でした。

ちなみに僕も該当、平常時は50回代なので徐脈です。

これは医学的に言うと心臓肥大、俗に言うスポーツ心臓というものです。 激しい活動に耐えられるよう、心臓が1回で送り出す血液量を増やし、心臓への負担を減らすためのものであるようです。

そういう人は、ほぼ心拍数は60回を切ります。

ですので、正常な範囲として、一分間に60~100回という定義がありますが、普段とどう違うか、それを把握するために、自分の平常値を知っておくことが大切となります。

心拍数の測り方はいろいろありますが、それはまた別の機会にお話します。

今日はこの辺で。